平成26年6月4日
平成25年度日本ファインセラミックス協会・技術振興賞受賞のお知らせ
北興化学工業株式会社(代表取締役社長:中島 喜勝)と独立行政法人産業技術総合研究所(理事長:中鉢 良治)は、「コアシェル型セリアナノ粒子の量産化開発」について、一般社団法人日本ファインセラミックス協会から平成25年度日本ファインセラミックス協会・技術振興賞を共同受賞しました。
本協会は、ファインセラミックス産業の基盤の整備と振興を図り、我が国産業の発展と国民生活の向上に寄与することを目的とする業界団体です。
同賞はファインセラミックス分野における製品及び技術の開発に顕著な貢献のあった者を表彰するもので、平成26年5月30日(金)、本協会の第28回通常総会後に表彰式(場所:メルパルク東京)が行われました。
このたびの受賞は、新製品・新技術・新用途開発分野での、当社と独立行政法人産業技術総合研究所が平成25年1月19日に発表した「凝集しにくい粒径約20nmのコアシェル型ナノ粒子を開発」について、その開発および量産化技術の確立が高く評価されたものです。
■受賞の概要 | |||
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受賞題目 | : | コアシェル型セリアナノ粒子の量産化開発 |
受賞者 | : | 北興化学工業株式会社 吉田 邦俊、飯島 正和 | |
独立行政法人産業技術総合研究所 伊豆 典哉、伊藤 敏雄、申 ウソク |
「凝集しにくい粒径約20nmのコアシェル型ナノ粒子」
当社と独立行政法人産業技術総合研究所は、凝集しにくい粒径約20 nmのコアシェル型の酸化セリウム(セリア)/ポリマーハイブリッドナノ粒子(以下「セリアナノ粒子」という)およびそれを含有する樹脂フィルムを開発いたしました。(平成25年1月19日リリース)
これまでコアシェル型セリアナノ粒子は小さくても粒径50 nmまでのものしか得られていませんでしたが、粒子の構造や生成機構の解明を通じて粒径約20 nmのものを作製することに成功しました。このセリアナノ粒子を高濃度に含有する樹脂フィルムは、高屈折率と透明性の両方を兼ね備えており、高性能な光学フィルム開発への貢献が期待されています。また、このセリアナノ粒子は紫外線遮蔽剤、精密研磨剤などにも応用が可能です。
※「凝集しにくい粒径約20nmのコアシェル型ナノ粒子」の開発につきましては、下記の当社ホームページ「プレスリリース・お知らせ」のバックナンバーをご参照ください。
http://www.hokkochem.co.jp/topics/13-01-29_nanotech.pdf
現在、当社では、粒径20、40、70nmのコアシェル型セリアナノ粒子のサンプルワークを開始しております。
【お問合せ先】
北興化学工業株式会社 ファインケミカル企画業務部 電話番号 03-3279-5142
■表彰式風景
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左) 北興化学工業株式会社 吉田 邦俊 主席研究員 右) (独)産業技術総合研究所 伊豆 典哉 主任研究員 |